2011年07月11日

市場価値データバンク

市場価値データバンクは、150社50万人以上の方が受検された
市場価値測定テスト(MVA)のデータをもとに、各業態・業種・
企業などの人材のビジネス能力をレポートしたものです。


※市場価値測定テスト
市 場価値測定テスト(MVA)とは、独自に開発したセブンレイヤーズモデルに基づいて、ビジネスパーソンの保有するコンピュータースキル、リーダーシップ能 力や性格、適性、体力等の潜在的能力を客観的かつ科学的に数値化するためのテストで、1000点満点のテストとなっております(各能力については100点 満点)。現在、MVAをご利用になられた方は50万人を超え、信頼性の高い人材評価プログラムとして高い評価を得ております。
MVAに関する説明はこちら

----------------------------------------------
今週のトピックは、
~食品業界の今後のグローバル展開~
----------------------------------------------

 これまで、企業がグローバル展開していくにあたり、異文化適応能力について書いてきましたが、今回は食品業界の動向について検証してみたいと思います。食品会社が海外の体制強化をする動きが出ています。以下、日経新聞の記事を引用したものです。


 ~食品各社、海外の体制強化~
 食品各社が海外事業の拡大に向けて組織・人事政策を見直す。(中略)キリンは4月、シンガポールに東南アジアの統括会社を設立。昨年から日本で始めたグローバル人材育成の研修の卒業生らを現地に派遣した。統括会社には地域でのM&Aの立案・実行の機能を日本から移す。現地人材の登用や域内の出資﨑の企業と連携した商品開発などの役割を順次、担わせる。国境を越えた人材の異動や登用を円滑にするため、報酬も含めた国際的な人事基準の整備も検討する。(後略)
(日本経済新聞 6月24日朝刊11面より)


 この記事によると、サントリー・アサヒ・キリンといったビール各社が海外展開をするにあたり、M&Aを通じて国境を越えた人事制度を強化していく動きが見られているとのことです。こうした海外展開をしていくには、地域ごとに独特である食品の好みや流通の仕組みといった異文化理解が不可欠でしょう。

そこで弊社は、セブンレイヤーズモデルに基づく1つのビジネス基礎能力の指標となっている「異文化適応能力」について、MVAのデータによって各業界での異文化適応能力について検証してみました。

 結果は以下の図のようになりました。


データバンク食品

 全ての業種で最も低い項目がこの異文化適応能力です。グローバル化が急速に進み、漸く本気で国産企業が取り組み始めたというところでしょう。今回の記事にあたる食品業界は全業界の中でも2番目に低く、25点足らずとなっていました。この図を見ると、食品業界は日経新聞の記事の通り、「グローバル人材」となるのに必要な異文化適応能力が備わっている社員が不足している実情が伺えます。サントリー・アサヒ・キリン各社が組織・人事の国際化に動き始めたのも理にかなった形となっています。


 多くの企業がグローバル展開をしていく中で、やはり「異文化適応能力」の不足が足枷となっております。そうな
ると、今後、日本人の企業内での立ち位置というものはますます危うくなっていくでしょう。国内だけに留まらず、海外の文化を幅広く理解していく姿勢が今の日本のビジネスパーソンには求められていると言えるでしょう。能力開発をするかしないか、これからは自己責任ということに尽きるでしょう。

※このデータは標本より抽出したものですので、あくまで参考値としてご覧ください。

------------------------------------------------
あなたの市場価値はどれぐらい?
テスト受検希望者はこちら


転職希望者必見!
MVAによる最適な転職支援サイト「日本人材銀行」はこちら


経営者・人材開発責任者の方へ
ミスマッチのない有能な人材をご紹介いたします
詳しくはこちら



藤田 聰mvajnet at 00:00│コメント(2)トラックバック(0)市場価値データバンク │

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by ami   2011年07月11日 11:26
4 いつも楽しく読ませていただいております。
私も食品業界に勤めているため、思わずコメントをしてしまいました。確かに、食を理解するにはまずその他の文化を理解しなければ、そこに合ったものを提供することはできませんよね。私の会社でも「グローバル」の風潮が出てきています。ただでさえ私は英語ができないのに、業界ごとに比べてもこれだけ異文化能力が低い事を知らされて焦ってしまいます。まずはTOEICを受けようかと考えました。
ただ、一つ興味深かったのは、「ホテル・旅行・アミューズメント」の異文化能力がトップではなかった点です。私の中では、最も海外からの人と接している業界だからこそ高いと感じたのですが、どうしてなのでしょうか?
2. Posted by 株式会社企業変革創造   2011年07月15日 18:12
amiさん

 いつもご愛読ありがとうございます。
 「ホテル・旅行・アミューズメント」の業界での異文化適応能力がトップではない点は確かに、不思議に思われるかもしれません。こうした疑問に対しての私たちの回答としましては、

①グローバルに近い業界に見えても仕事内容自体がグローバルであるわけではない
②テストの結果はこなしてきた仕事云々よりも「行動特性レベル」での問題であること

と認識しております。

 ①は、例えば旅行に関しては旅行代理店さんとなりますと対象は日本人に限っており、自分たちが実際に海外の現地へ行き現地の人と接しているかと言えば必ずそうとは言えないかと思います。海外の人と最も接する機会が多いように思えるホテルも、すべてのホテルが海外の人と接するというわけでもないので、そうした海外の人と接する仕事やそうでない仕事を含めた「あらゆる属性のサンプル」を抽出した結果、このような結果になったと推測されます。
 そして②ですが、弊社の「市場価値測定テスト」はこなしてきた業務に対して「異文化適応能力」が反映されるのではなく、個人がその業務を取りかかる上での「行動特性」によって評価されています。同じ仕事でも漫然とこなすのと、異文化理解に高い意識レベルを持って取り組むのでは、大きな差が生じます。そういう点でも、やはり、「ホテル・旅行・アミューズメント」はトップに立てなかったという風に私たちは分析しております。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
■Links■
企業変革創造
市場価値測定研究所
日本人材銀行
All About
留学協会
■記事検索■
人気ブログランキングへ
ランキングはこちらをクリック!
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: